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ゲーム業界を襲う不況、海外だけではない、日本もその波に飲み込まれる、その現状とは?



ゲーム業界を襲う不況、海外だけではない、日本もその波に飲み込まれる、その現状とは?としていて、今まで明るみに出ているだけでも色々ありますが、今後決算を控えて、更なる合理化やリストラも懸念される事態になっていそうですね。


ソニー・インタラクティブエンタテインメントは約900人の人員削減(レイオフ)を行っており、バンダイナムコは開発中の5タイトル以上を中止にしています。また、DeNAはゲーム事業の不調もあり270億以上の赤字と報道されています。

 果たして今、ゲーム業界に何が起きているのでしょうか?

 まずソニー・インタラクティブエンタテインメントのレイオフに関しては、この会社独自のものでなく、欧米の流れに沿ったものだと考えられます。

 テック企業やゲーム業界のレイオフは2022年ごろから続いており、アマゾン、グーグル、マイクロソフト、エピックゲームズなど大規模企業でのレイオフが続いています。なお、マイクロソフトは巨大なゲーム会社アクティビジョン・ブリザードを買収したあと1900人のレイオフをしており、より大規模に人員削減を行っています。

 コロナ禍は巣ごもり需要もあり、テック業界を含めゲーム業界でも好景気が続いていたものの、状況が変わってきました。また、ゲーム業界の雇用は流動性があるのも要因(開発段階に応じて必要なスタッフ数が変わったりする)でしょう。レイオフは金利上昇の影響だと指摘する声もあります。

 ソニー・インタラクティブエンタテインメントはこのレイオフで、FirespriteやロンドンスタジオといったPlayStation VR2(以下、PS VR2)タイトルを開発していた箇所の人員削減および閉鎖を行っています。

 PS VR2は2023年5月時点で60万台販売されており、初代を越えるペースだったと発表されていました。しかし、現在はVRソフトを開発する会社・部門が縮小および閉鎖されているわけで、今後は注力されなくなる可能性もあります。PS VR2は2024年内にPC対応するとも発表されており、少なくともこの部門は大きく方向性を変えたのでしょう。

 テック企業も同様に企業のスリム化が図られており、(欧米は特に)ゲーム業界も方向転換や事業の厳選が迫られています。

そして、海外のみならず日本国内でも暗いニュースが目立っています。

 バンダイナムコホールディングスは開発中だった5タイトル以上を開発中止し、DeNAは270億円以上の減損で赤字となっています。このほかにも、セガが『HYENAS』といったタイトルの開発を中止しており、ドリコムなど赤字となったモバイルゲーム開発会社が報告されています。

 バンダイナムコは多数のタイトルをリリースしており、そのなかにはうまくいっていないと見られるものもいくつかあります。MMO RPG『BLUE PROTOCOL』は評判がいまいちさえず、『ガンダムエボリューション』は1年ほどでサービス終了となってしまいました。

 また、バンダイナムコは大型新作タイトルリリースによる開発費・広告宣伝費の増加についても言及しており、開発の大規模化によって複数タイトルの制作が難しくなっているのもあるのでしょう。

 なお、バンダイナムコグループは、2022年4月に全社員の月給引き上げを実施しています。平均月給は27%ほど上昇しているため、当然ながら人件費も増えているわけです。そのためにも利益を生み出す見込みがないタイトルは中止せざるを得ないと考えられます。

 一方で、『鉄拳8』は1か月で世界累計出荷本数200万本を突破とヒットを記録しています。今後は好調なタイトル、あるいは売れそうなものに労力を集中していく流れになるのかもしれません。

 さて、DeNAに関してはヒットタイトルが出ていないのが大きな要因だと考えられます。スマホ向けタイトルに関しても開発費の高騰が続いており、失敗すれば大きな赤字になってしまうでしょう。実際、DeNAのスマホ向けアプリゲーム『takt op. 運命は真紅き旋律の街を』は1年も経たずサービス終了となっています。

 ゲーム開発はある種ギャンブルなところもあり、「あたり」が出ないことはどうしてもあるでしょう。現在はスマホ向けタイトルも、人気タイトルにユーザーが集中する傾向にあります。開発費が高騰すればするほど、あたりを出すのは難しくなるでしょう。

 と思いきや、2024年2月27日にはスマホ版のポケモンカードゲーム『Pokemon Trading Card Game Pocket』が発表され、途端にDeNAの株価が急騰しました。ポケモンカードゲームは世界中で大人気ですし、スマホアプリは待望されていたものなので、ヒットの可能性は非常に高いです。

 このようにヒット作(になりそうなタイトル)で急に流れが変わることがあるのもゲーム業界の特徴のひとつでしょう。

 なお、このような業界再編は会社の方向性が変化するので、ゲーム作品そのものに影響を与える可能性も十二分にあります。確実に売れそうな作品に注力するような傾向が出たり、それを嫌って開発者が独立する可能性も考えられます。今のゲーム業界の変化は、未来のきざしとなるでしょう。


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招くべくして招いた事態ではないですが、いずれ頭打ちになるだろうというものもあった中、それに先手を打ってこなかった可能性もありますね。合理化という名のスリム化も外資系と同じではダメでしょうね。

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